スリーアウトじゃチェンジしたくない

こんなに切なくなるのは解散したからってだけじゃないと思う。
明らかに10年前のスーパーカーよりも良くなっている。
解散して、もう2年になる。
僕が彼らを知ったのは3年前で、部活の先輩の紹介だった。
たぶん好きだと思うよ。
そう言われたのがきっかけで、別にCDを借りたわけでもなく視聴をしたわけでもない。
だけど、すぐにCD屋に買いに走った記憶がある。
スリーアウトチェンジ

スリーアウトチェンジ

彼らのデビューアルバムだ。
スリーアウトチェンジ
青いジャケットに白くて小さいボールが三つ並んでいた。
家に帰ると両親は外出中だった。
僕はラジカセにCDをセットしてめいいっぱい音量を上げてライナーノーツを見ながら
ディストーションの聴いたギターに乗ったけだるい声に耳を澄ましていた。
あぁ、だるい。飛べそう。そんな感じの決して良くない第一印象だった。
20曲もあったから、気づいたら寝てた。でも別に嫌いじゃなかった。
よく分からないうちにしっかりスーパーカーにはまっていて、CDを集め始めていた。
一枚おきくらいに実験色の強いアルバムをリリースして、曲調はどんどん変わっていった。
それでも根底に流れるものは変わらなくて、どの時代もスーパーカーはひとりでキラキラしていた。
最後のアルバムANSWERがでて、1年もしない内に彼らは解散した。
高校2年の冬だった。
そして、いま、デビュー10周年記念盤としてリマスタリングをして再び世に出たデビューアルバム。
10年も経ったのに、よどむ事を知らず、透明感を増していた。
解散してしまった事を悔やませるのに十分すぎる100分間
スーパーカーの4人に感謝するのには足り無すぎる100分間
じっくり聴こう。。。。。。