ぐちゃぐちゃっていう程の湿り気は無い。

探し物は優越感。
目標物も優越感。
一度だってまともにそれを手にした事はない。それに見合う努力も精一杯惜しんで来たから仕方ないんだけど。気管支につまる小さなつぶつぶは劣等感。過去を思い起こす時の空気はつぶつぶの密度が半端じゃない。優越感が欲しいなんてホント、いやらしい男。つぶつぶをごまかす煙を吸い込む。吐き出す。吸い込んで、吐き出す。集中する。出来るだけ口の端で吸う。チリチリと音がする。僕が吸い込んだ時間だけ。中心は僕になる。五分間の現実逃避。