わかれぎわの

時間は意識してもしなくても流れる
いた人もいなくなり
いなかった人もいるようになる
同じ時間の長さも
感覚の中で一瞬一瞬変化する
たばこは一本大体5分で消費される
それに集中していてもいなくても
5分は5分
刻一刻とたばこは短くなり
時間も過ぎる
細かに灰を落とす時
残りの時間を残りのたばこに見る
気づいて灰を落とす時
過ぎた時間の長さをたばこにしがみつく灰に見る
過ぎた5分間を惜しみ、ギリギリまで味わおうとする
フィルターにかかる指の横っ腹はたばこの火の熱さを感じる
だらだらと浸っている時間は無い
別れ際は火をつけた事実を思い出させる