魔法少女

魔法少女まどか☆マギカ

いいですね、裏切りに裏切ってくれます。
観ていて思ったのは、このお話に出てくる「魔女」っていうのは視聴者なのかも知れないなってことです。
アニメの世界に住む魔法少女に抱くイメージは可愛くて、女の子の憧れ、夢や希望が溢れる世界の住人。
魔法が使えたらあんな事もこんな事も実現出来ちゃう。日常の小さな悩みから世界平和まで。好きな人との恋だって全部うまくいっちゃうし、どこから湧いてきたかも解らないなんだか悪いものだって愛と友情か何かを振りかざせばその世界じゃ倒せちゃう。そんなウマイ話もちろんドコにもあるわけないのにね〜。
それでもそんなことを求めちゃう。だって、現実じゃないんだもん。逃げ込むための場所だから居心地が良くなきゃそんなの嘘だもん。だけどこのアニメに出てくる魔法少女はそんなこと与えてくれない。一番とっかかり安い魔法少女の名前を借りてどんどん求めてるものを裏切ってくれる。可愛くないし、夢も与えてくれない、優しくしてくれた人も死んじゃうし、彼女たちはしょっちゅう悲しい涙を流す、泣いてないときのほうが少ないし、笑った時も悲しい、魔法少女にさせてくれるキャラクターは気味が悪い。ひたすらに不快な時間が続いていく。少女たちが倒そうとしている魔女は視聴者そのもの、姿は見えない。ただ、日常系アニメと呼ばれるなんの変化もない、ストーリーもないアニメに飽きた視聴者の頭を確実にたたき割りながら次を見せようとはしているんじゃないかな。